「世界は細菌にあふれ、人は細菌によって生かされる」という本を読んだ。
これは、エド・ヨンというイギリスのサイエンスライターが書いた、細菌について詳しく書かれた本。
この本によれば、はるか昔、人間が誕生する以前は細菌が地上を支配していたらしい。
人間の誕生というのは地球のカレンダーで言えば12月の何日だとか。
それだけではなく、世界のありとあらゆるところには細菌があふれているらしい。
あなたの手やパソコンのキーボード、一滴の飲み水にも細菌がウヨウヨ。
今までそんなことまったく気にかけてなかったけど、このくだりを読むと、世界についての見方が変わるかなあと。
動物の糞とか母乳とか歯垢とか、とにかくキワモノなものを一生懸命集める研究者たちの苦労が描かれている。糞や母乳にある細菌は、動物や人間の免疫機構になるとか。
また、体内の細菌というと、とにかく「悪玉」のようなイメージなんだけど、そんなことはなくて
良い細菌や普通の細菌もいるらしい(欽ちゃんかいw)。
つまり、細菌を悪として見るのではなく、「細菌との共生」というのが新しい考えだと。
ということで本のタイトル、「世界は細菌にあふれ、人は細菌によって生かされる 」なんですね。
あと、文章にも独特のユーモアがあって面白いので、サクサク読める。
イギリス人らしいというんでしょうか?
細菌について興味深く学べる、面白い1冊だった。