冬の終わりごろから咲き始める、春の訪れを感じる花と言えば「梅」ですね。
寒い時期に凛として咲いている感じがして、私はこの梅が好きですね~。
今回はこの「梅の花」についてのお話です。
梅の特徴について
梅とは、バラ科・サクラ属の花木です。
花は白・ピンク・赤の色で、葉は卵形。
木と花は鑑賞用になり、実は食用、枝・樹皮は染色として使われています。
観賞用として価値が高い花の「花ウメ」、薬・食品用向けの実がある「実ウメ」があり、この違いによって剪定の方法・肥培の管理といった栽培の仕方が違います。
花ウメの観賞対象は花・幹の形・枝ぶりの他にも「香り」があります。
たしかに、梅の前に立つとほのかな香りがするのも魅力なんですよね~。
「花ウメ」にはたくさんの品種があり、野梅系・緋梅系・豊後系という大きな3つの系統があります。
梅の開花時期
気象庁は「生物季節観測」として、梅の開花する日を観測しているそうです。
気象庁発表の梅の開花日は、標本の木に5輪から6輪の花が咲いた最初の日。
この観測により、季節の進行の早い・遅いから気候の違いなどもわかるそうです。
梅の開花時期についてですが、梅は2月上旬~3月中旬にかけてで、花弁が5枚の1cm~3cmくらいの花を咲かせ、全国で見頃になります。
このように梅は多くの花たちに先駆けて咲き、桜等に比べると休眠が浅いので、開花時期は天候により大きく左右されるのがポイントです。
高温で多照の年では開花がいつもより早まり、寒くて乾燥の激しい年では、遅めになるという傾向があります。
梅の歴史や豆知識
梅は中国が原産国で、日本には歴史の教科書でおなじみの「遣唐使」によって持ち込まれたとされています。
「万葉集」では100首以上の梅の歌が詠まれているので、少なくとも奈良時代には栽培されていたと考えられます。
平安時代の政治家で碩学の菅原道真は梅をこよなく愛していて、死後に天神として神格化されたときは梅がシンボルとなりました。
1545年の天文14年・4月17日に京都の賀茂神社に後奈良天皇が梅を奉納したとされていることに因んで、6月6日は「梅の日」なんだそうです。
梅の名所として昔から「梅は岡本」と唄われていた兵庫県神戸市の東灘区岡本にある「岡本梅林」には、羽柴秀吉の来訪したとされています。
また、梅は「染色」にも使われています。
梅の枝・樹皮・樹皮に付く「ウメノキゴケ」というは地衣類の一つが、煮出しなどで布を染めることに使われます。
この梅の染色は飛鳥時代から行われていたとされ、日本の染色法のひとつ「加賀友禅(かが ゆうぜん)」の源流にもなりました。
日本政府が最初に指定したという名勝のひとつという「月ヶ瀬梅林」がある奈良市月ヶ瀬では、烏梅に紅花を合わせた染色が行われています。
「松竹梅」の由来は?
梅といえばよく聞くのが「松竹梅」ですね。
中国では寒さにも色あせない花の「松」と「竹」、寒い時期に咲く「梅」を「歳寒三友(さいかんさん ゆう)」と呼び、これが「清廉潔白」「節操」を表現したものとして書画の題材になっていました。
日本では平安時代に、「松」は青々とした木が不老長寿を連想させておめでたいものと見られ、室町時代には、「竹」が節目が正しく・風に強く・真っ直ぐ伸びるということから縁起がいいとされ、江戸時代になると、百花に先駆け花を咲かす「梅」を新春を彩るめでたいものとされて、これらのことから「松竹梅=めでたい」というイメージが広まっていきました。
松竹梅というと、現在ではそれぞれに格付けがある場合もありますが、もともとの松竹梅には優劣はなかったそうです。
食べるだけでなく、眺めても楽しい
多くの花からいち早く咲き、春の訪れを感じる木花、梅についてでした。
自分は毎年この時期になると、街中で見かける梅につい見とれてしまいます。
いやあ、梅ってほんとにきれいですよねえw