ラジコンのパーツはいろいろあるので、初心者の人はなにがなにやらわからないという人が多いでしょう。
今回はそのなかのひとつであるESC(エレクトロニックスピードコントローラー)についてご紹介してみましょう。
ESCってなに?役割は?
ESCという装置はラジコンのなかでどんな役割を持っているのでしょうか。
ESCという名前は略称であり、本当はエレクトロニック・スピード・コントローラーという名前で、その名の通りPWM(パルス幅変調)信号に応じモーターのスピードをコントロールする電子機器です。
ブラシモーターでは「スピコン」や「アンプ」などと呼ばれることがあります。
ESCはモーターと接続していて、ドライバーが送った送信機の電波に従いモーターのスピードを増減し、本体のアクセルとブレーキをコントロールします。
ESCはモーターだけでなく、バッテリーとも接続されています。
バッテリーというのはモーターを動かす電源であり、ESCには普通「BEC」、Battery Elimination Circuitというものが組み込まれており、受信機側にも電源を与えることができます。
ESCに「BECあり」という表記があれば一般的に受信機用の電源6Vの出力がついているもので「BECなし」という表記があれば受信機用電源がついていないものです。
最近のESCではハイボルテージ仕様のサーボのためにBECでは6V以上の電圧に設定できる種類が増えています。ただし、ハイボルテージで使用するときは、受信機・サーボが使用するESCと対応していることを必ず確認しましょう。
電動タイプのラジコンカーのモーターは、「ブラシモーター」と「ブラシレスモーター」があり、それに対応したESCを使う必要があります。
ブラシモーター用のESCとブラシレスモーター用のESCは、仕組みがまったく違うので互換性がありません。
ブラシモーター用ESCは、バッテリー電圧が流れている時間の「オン」と、流れていない時間の「オフ」を制御し、モーターの回転数をコントロールする役割があります。
パルス制御により電圧が流れる間が短かければモーターは低速で回転し、電圧が流れる間を長くすればモーターは高速回転します。
バッテリー電圧が常時モーターに送られている場合に最高速となります。つまりブラシモーター用のESCは、ドライバーが操作する送信機のスロットルの位置により、バッテリー電圧をオンオフ制御し、モーターの回転数を操作する機器ということになります。
ブラシとコミュテーターがないブラシレスモーターはブラシモーターのように、電圧をパルス制御することでモーターの回転数を操作することができません。
ブラシレスモーター用のESCは、モーターの磁界を制御することでモーターの回転数を操作します。
この方法のメリットとしては、物理的電気抵抗・電気ノイズが起きないため、耐久性・効率に優れていることです。
ブラシレスモーター用のESCはモーターコードが3本あって、センサーコードが必要になります。そのため、ブラシレスモーター用のESCにブラシモーターをつなげてもモーターは回転できません。
なお、ESCを初めて使用するときは、プロポの受信機とつなげてプロポから初期設定をする必要があります。
モーターのスピードをコントロールする装置です
ラジコンの装置のひとつ、ESC(エレクトロニックスピードコントローラー)についてでした。
名前の通りモーターのスピードを調節する電子機器ということですね。
ブラシモーターとブラシレスモーターではESCのシステムは別物になるということも覚えておきましょう。
こういう部品を理解していくと、ラジコンの機構というものがわかってきてますます面白くなってきますね。