バッテリーは、電動ラジコンを動かす上で欠かせない、「電源」に当たるパーツです。基本中の基本なことですが、バッテリーがなければラジコンは動きません。ここでラジコンのバッテリーについてみていきましょう。
従来型のニッケルバッテリー
電動ラジコンのバッテリーはほとんどが充電式で、対応する充電器を家庭のコンセントに差し込んで充電を行います。
充電式バッテリーにはいくつかの種類があります。
バッテリーの種類を大きく分けると、これまで使われてきた「ニッケル」タイプと、新しく出てきた「リチウムイオン」タイプの2種類になります。
また、この2つのバッテリーでもさらに別々のタイプが存在します。ニッケルタイプのなかで、これまでの基本的なバッテリーであり、今でも一般的に使われているのが「ニカドバッテリー」というものです。
もっとも一般的なバッテリーで、初心者の人に最適なバッテリーです。最初から組み立てられているラジコンカーやプロポセットを購入すると、その中のバッテリーはたいていがこのニカドバッテリーなので、このことからも初心者に扱いやすいバッテリーということが理解できるでしょう。
取り扱いもほかのバッテリーより面倒ではないのが特徴です。このニカドバッテリーは1300mAh~2400mAhまでのタイプがあって、数値が大きいほど走行可能時間が長くなります。
ニッケルタイプのもうひとつの種類には「ニッケル水素バッテリー」というものがあります。これはニカドバッテリーよりも大容量のバッテリーで、 最大で3700mAhもの大容量を持つものがあります。
さらに、ニカドバッテリーよりもパワーもあり、価格もお手ごろというのがメリットですが、管理が少し面倒なので初心者向けではないでしょう。
充電方法はニカドバッテリーと同じく使い切ってから充電しますが、ニッケル水素は自然放電が大きく、長い間放置しておくと充電ができずに使えなくなることになります。保存のするときは少し充電しておき、定期的に使うとよいでしょう。
このように取り扱いはちょっと面倒なものの、初心者からステップアップする時にはおすすめのバッテリーといえるでしょう。
ニッケルバッテリーの充電の方法
ニカドバッテリー・ニッケル水素バッテリーは数百回ほどの繰り返し使用ができますが、性能を低下させないためには正しい管理が必要にあります。
ニッケルバッテリーの充電方法として大事なことは、「使いきってから充電すること」です。ちょっとだけ使って充電するということをしていると、だんだんと電圧が低下していって、バッテリーの性能が低下する「メモリー効果」という現象が起こってしまいます。
目安としては、ラジコンカーを走らせているとスピードがガクッと落ちたときです。これは、ラジコンカーを走らせたことがある人なら誰もが知っている状態ではないでしょうか。
こうなったら終わりにして、バッテリーを外して時間をおいて熱が冷めてから充電をしましょう。放電器で放電させてから充電すると、よりバッテリーを長持ちさせることができます。
新世代の「リチウムイオンバッテリー」
従来のニッケルバッテリー(ニカド/ニッケル水素)と違い、新時代のバッテリーとしてマニアから注目されているのが「リチウムイオン」タイプのバッテリーです。
このバッテリーの特徴はエネルギー密度が高いことで、軽くて安全性も高いという面です。基本的なニカドバッテリーはかなり重さがありますよね。
さらに使用可能回数もニッケルバッテリーよりも多い1000回以上。ニカドバッテリーでよく言われる上記の「メモリー効果」もなく、充電のタイミングを測る必要もありません。
自己放電も少なく、50%充電しておけば長期間の保存もできます。ただし、お値段がちょっと高めになっているという点が難点ではあります。
リチウムイオンバッテリーにも種類があり、
「リチウムフェライトバッテリー」(Li-Fe)
「リチウムポリマーバッテリー」(Li-Po)
という2つのタイプがあります。
「リチウムフェライトバッテリー」(Li-Fe)は軽くて扱いやすいバッテリーですが、専用充電器がいることや、使いきり・過放電・過充電すると使えなくなるという点があります。
そのため、ある程度走らせたら充電するようにして長い間使わないときは50%くらい充電しておきましょう。
「リチウムポリマーバッテリー」(Li-Po)は上級者向けバッテリーで、扱いが非常に難しく、正しく充電しないと発火したり、膨張して使えなくなることがあります。これも容量の50%ほど充電して保管しましょう。
しかしその分、ラインナップ豊富で軽量・大容量・ハイパワーというメリットがあります。これも専用充電器が必要になります。
ラジコン用バッテリーの取扱い
電動ラジコンのバッテリーは、パワーが大きいのでショートするとコード・バッテリーが発火する等、取扱いに注意しないと危険です。
充電の際は必ず取扱説明書を読み、決められた充電器を使いましょう。また、使用しない時はコネクターを抜き必ず車体から外しておきましょう。コードの被覆が破れたら使用せずに購入したメーカーに修理依頼しましょう。
初心者はニカドバッテリーがおすすめ
電動ラジコンカーのバッテリーについてでした。最近注目されているのがリチウムバッテリーですが、初心者はやはりプロポセット等にも入っていることが多いニカドバッテリーがおすすめでしょう。