冬の終わりごろ、多くの花たちより一足早く咲く梅の花は観賞用としても魅力がありますが、梅の実は食用としても昔から利用されてきました。
代表的なのがもちろん「梅干」ですね。
ここでは、食用として使われている、「梅の実」について、健康効果なども含めて紹介していきましょう。
食用の梅にはどんなものがある?
食用の梅といえば、最初に思い浮かべるのが「梅干」ですよね?
一般的な食用の梅は、熟していないような青梅を加工して、梅干しや梅酒などされているものです。
他には、「梅酢」「梅醤」「梅ジャム」などもあり、「梅肉煮」等の料理としても用いられます。
また、忘れてはならないのがお菓子。梅ガムや梅味の飴や、のし梅等のお菓子がたくさんありますね。
僕も昔は梅仁丹や梅味のガムが好きだったんですが、最近とんと見かけないですねえw
梅仁丹!wなつかしいなあ。売ってないですよねえ。
実の中心にあるおなじみの種は、梅をこよなく愛した菅原道真と関連して「天神様」と言われます。
中国では昔から酸味料として使われ、塩と並んで最も古い調味料とされています。
日本でよく聞く良い「塩梅(あんばい)」というのは、梅と塩の味付けがよくいったことを表す言葉です。
漢方薬の「烏梅(うばい)」は、真っ黒い燻した梅の実です。
これには、健胃・整腸・駆虫・止血・強心作用があるとされるほか、グラム陽性菌・グラム陰性の腸内細菌・各種真菌に抑制効果があるとも言われています。
こんなにあった!梅の健康効果
梅はもちろん酸味が強く、クエン酸のような有機酸等をたくさん含んでいるので、健康食品でもあります。
研究では、梅のあの酸っぱい果実には、疲労軽減の効果があるらしいです。
レモンにも疲労回復効果があるというし、やはり酸っぱいものに共通するんでしょうかね。
ここでキーとなるのはやはりクエン酸でしょう。
クエン酸は巷で言われているような大げさな疲労回復効果はないものの、疲労物質と言われるカルシウムと結合し、これが乳酸分解でのアシドーシス(血液の酸塩基の平衡を酸性側にさせる状態・疲労感が伴う)の低下ということになれば、若干の効果はあるとされています。
さらに、鉄分のような「ミネラルイオン」の吸収性を高めてくれるので、運動した後のクエン酸摂取は、健康的によいということになるでしょう。
運動した後はブドウ糖にクエン酸を加えることで「グリコーゲン」を蓄えられるできるとも言われています。
また、梅干はもちろん非常にしょっぱいですよね。
画像を見ただけでも唾液が出てくるっていうのは本当ですよね(笑
これもクエン酸の成分で、これが唾液を促し食欲増進に効果があり、消化酵素が分泌されて消化をよくしてくれます。
梅干しの「ピルビン酸」は、肝機能を強化してくれるとされています。
梅を加熱したものには、糖とクエン酸による「ムメフラール」という成分があり、これが血の流れを良くして血栓の予防や動脈硬化といった生活習慣病予防にも効果があるとされています。
梅酒の飲用を半年したところ、善玉コレステロールの「HDLコレステロール」が増加して、動脈硬化指数が低下、血圧も低下傾向となったという報告があります。
最後に、戦国時代では傷の消毒・食中毒・伝染病予防としても使われていたこともあり、抗菌効果があるのはよく知られていますね。
想像しただけでも唾液が
食べる梅の実についてでした。
梅の実には、このようにさまさまな健康効果があるんですね。
ただ、良薬も飲みすぎては毒になるというように、摂り過ぎは禁物。
梅干しはもちろん塩分が高いので、適度に食べたほうがよいでしょう。